3月30日

本日は大した動きにはならないと思うが、9時55分の仲値前後の動きは注視したい。


1990年3月30日。この日も金曜日だった。現在でも仲値決めの時間前には不自然な値動き
を見せることが多いが、28年前の年度末だったこの日の仲値において、東京外国為替市場は最初で最後の、日本人による最大の為替レート操縦を経験した。この日の東京市場は、NY市場が156.60近辺で引けた後シドニーでじり高で、仲値決め直前には157.00-10あたりで推移していた。公示決定1分前、異変が起きた。突如2つのブローカーが「30テイクン40
買い」と叫びだした。続いて売りなしの状態で「40買い、50買い、60テイクン70買い」
といった感じでとうとう「90買い、158.00売り、テイクン。。。仲値は158.00です」
となり、なんと1分でドル円は1円上昇し、その高値で仲値が決められたのである。
当時仲値は主要邦銀の輪番で決められていた。その日仲値当番だった邦銀は年度末の仲値ベースで膨大な買い注文を持っていた。担当ディーラーは他行1行としめし合わせて、ブローカーも3番手4番手の会社だけを使ってレートを引き上げた。158.00を付けたドル円はその後あっという間に急落し、その5分後までには元の157.00-10まで戻ってしまったのである。(後半につづく)